2016年10月25日

ブレーキ

ブレーキは、自動車を制動する非常に重要な装置です。どんなに速く走ることができても、コーナリングがスムーズにできても、速度コントロールや停止することができなければ、それは自動車とはいえません。

現在の自動車のブレーキは、足で操作するため「フットブレーキ」と呼ばれ、ぺタルを踏んだ力をブレーキ本体に油圧で伝えるため「油圧ブレーキ」とも呼ばれます。
また、回転する運動エネルギーを摩擦によって熱エネルギーに変換し放熱することによって制動を行うので「摩擦ブレーキ」とも呼ばれます。

ブレーキの形式には、ドラム式とディスク式とがありますが、どちらも回転する運動エネルギーを摩擦によって熱エネルギーに変換し放熱することによって作用します。

ブレーキ.png

ブレーキに油圧を送る配管は、前後にあるいはX字形にというように2系統に分けられ、どちらか片方が壊れたとしても、もう一方で制動できる構造になっています。X字形配管方式のほうが自動車を安全に停止する能力が高いため、ほとんどの自動車はX字形配管方式が採用されています。この方式は、クロス方式またはダイアゴナル方式とも呼ばれます。

ドラムブレーキは、車輪と一体となって回転しているブレーキドラムの内側に、ブレーキシューを押し当ててライニング(シューに取り付けられた摩擦材)の摩擦によって減速させるものです。ブレーキが利き始めると、さらに押し付けが強くなるような構造になっているため制動力は増します。

ディスクブレーキは、車輪と一体となって回転している鋼鉄製の円盤(ディスク)をブレーキパッドで挟んで制動します。

ドラムブレーキは密閉型なので、摩擦熱によって高温になりやすく、そのため利きが悪くなることがありますが、ディスクブレーキは、ドラムブレーキに比べて放熱効果が高く、連続して使用してもブレーキ効果が持続します。

ドラムブレーキ.jpg ディスクブレーキ.jpg

かつてはドラムブレーキを前後4輪に装着していましたが、最近の乗用車では、フロントにはディスクブレーキが採用されています。高級車やスポーツカーでは、リヤブレーキにもディスクブレーキが使用されています。

ブレーキの制動力を高めるために、真空倍力装置(バキュームブレーキブースター:ブレーキマスターバック)という補助装置があります。これは、キャブレターあるいはインジェクションの負圧を利用して、装置内を真空にしてブレーキの制動力を高めるものです。

回生ブレーキ

ハイブリッド車や電気自動車に搭載されている回生ブレーキとは、通常はモーターへ電気を送り込んで自動車を動かしますが、その動いた車両の運動エネルギーを活用して逆にモーターで発電を行い、電気エネルギー(回生エネルギー)として回収する仕組みのことをさします。

その電気エネルギーの回収時に一定の抵抗が生じるので車両にとってはブレーキとして機能することから回生ブレーキと呼ばれています。

回生ブレーキ.jpg

回生ブレーキでは、車輪の回転力をモーターへ伝え、モーターで電力を発生させ、車両に搭載した蓄電池を充電し、加速時の電力とします。
一般的にモーターは、電気を流すと回転するだけと思われがちですが、逆に外部から力を加えてモーターを回転させると、発電して電気を生み出すという特性を持っています。
したがって、電気自動車やハイブリッド車に搭載されているモーターは動力源として自動車を加速させるだけではなく、電気を作り出すジェネレーター(発電機)としての機能も兼ね備えています。
この特性を活用し、電気自動車やハイブリッド車では、アクセルを離した時に車輪が回り続けるエネルギーをモーターに伝えることで電気を生み出しています。 このときに、モーターが発電するときの抵抗が「ブレーキ」として機能するため、「回生ブレーキ」と呼ばれています。

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